■ <マック>大幅値下げへ つり銭渡す時間短縮し、客数増狙う 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050331-00000084-mai-bus_all (Tempじゃ~なるより)
セットや単品の値段をワンコインにして、物によってはかなりの大幅値下げとなる価格改定を断行する日本マクドナルド。
話は変わって、日本マクドナルドと言えば、創業者の故藤田田氏が有名でしょう。東京大学在学中の1950年に輸入雑貨販売店「藤田商店」を立ち上げ、1971年に日本マクドナルドを創業し(後に日本トイザらスも創業)、逝去の2年前に会長に退くまで社長の座に君臨し続けた偉大なワンマン経営者です。
彼のような、カリスマワンマン経営者が君臨する企業にとっての最大の問題は、カリスマがいつ表舞台から身を引くか、ということだと思います。しかし、ベストのタイミングで退き、優秀な後継者に後を任せることは、自信のカリスマが巨大であればあるほど困難です。ましてや、ご子息の能力不足を嘆き、かねてから後を継がせないと公言していた藤田氏の場合はなおさらだったと思います。
閑話休題。昔マクドナルドでバイトをしていた僕が、「ああ、マックやばいな」と思ったのが、ハンバーガーとチーズバーガーを常時半額にした時のことでした。確かに、1年に1回ほどハンバーガー半額のプロモーションをやっていた時は、それはそれは効果がありました。ハンバーガーの単品だけ買われてもおそらく大概の場合赤ですし、数字上の売り上げが大幅に増えても利益的にはさしたる効果があるとは限らなかったとは思うのですが、その度に、日頃マックから遠ざかりがちになってしまう人たちの足を向けさせる効果は間違いなく大きかったと思うのです。しかし、それを常に行ってしまえば・・・。その先に見えているのは当然の結果。慣れてしまい、特別では無くなってしまう。勿論値段を戻すなんてもっての外。例えば、牛丼280円に慣れてしまった我々にとっては、並の牛丼が400円だなんて今や信じられない話でしょう。豚丼だって、並が400円だったら、人々の足が今まで以上に遠のいてしまうのではないでしょうか。
そして、そのことを藤田田は肌で理解していたはずの人だったのです。彼は昔著書で、薄利多売はバカのすることだ、と一喝していました。それが、その薄利多売を行い、2001年には赤字に転落、そして、2002年に体調の不良と業績悪化を理由に会長職に退く・・・。
結局、藤田田と言う人は、もう大分前に、目まぐるしく情勢が変わる生ものである市場を、大企業を率いてサヴァイブする能力を失ってしまっており、それに気付かないまま、日本マクドナルドという船を操縦し続けた人なのではないかと思います。
そして、「マックからマックへ」で話題になったアップルコンピュータ(日本法人)を退任し、日本マクドナルドホールディングスの代表取締役CEOに就任した原田永幸氏は、それを理解している人でした。
「ほぼ日刊イトイ新聞」でのインタビュー内で、
来店頻度と新規顧客獲得、このふたつに どう経営資源を分配していくか…… これも図であらわすわけです。
ずっと値下げをしていたら
目の前のお客さんは来ます。
ところが値下げをやり続けることは
頭痛薬をずっと飲んでいると
効かなくなるのと同じなんです。
そのへんのバランスを
コントロールするのが経営で、
私はひとつの図にしました。
来店頻度と新規顧客開拓の推移……
これを見れば一目瞭然なんです。
このままやっていると
倒産してしまう可能性があると。
マクドナルドが
この一年で業績があがりましたと
新聞に出ているのは、
ここのところで見事に
ハンドルを切ることができたからなんです。
このような発言をしていた原田新社長は見事に、2004年度の連結決算で、8年ぶりの前年度比売り上げ増、3年ぶりの黒字回復、5四半期連続の既存店売り上げ増、そして、経常利益も前年度比283.7%増という文句無しの結果を出してみせたのです。
先述のような発言をしていた上で、今回の価格改定に望む原田社長の日本マクドナルドの今後の展開に、元アルバイトでなくても目が離せません。たまには食べに行こうかな。

