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第三十回 教祖失格
自分はここで毎回、いたって普通の事ばかり言って来ましたし、これからもその様にします。当たり前の事を当たり前の様に、並べて話します。話してるつもりです。ごく普通の、正直で切実な意見陳述です。その、筈です。今、改めて読者の皆様に確認します。「そうですよね?」
今回も、のっけから凄ーく普通の事言いますが・・・・いい匂いしますね、最近。しませんか?春先にもしますよね、この匂い。いいですよねえ、この匂い。キンモクセイでしたっけ?好きですよ。何だか懐かしくなります。色んな事を思い出します。色んな人を思い出します。道道嗅ぎながら歩きながら、切なくなります。あの日あの時、別に戻りたくはないんです。今のこの生活より、確実に劣ってるし、お道化てて甘えてて色々隠してて、完全に馬鹿げてるから。毎日毎日が、「酔った勢い」に過ぎなかったから。ああ、それにしてもいい匂いですね。大嫌いな夏(本気で毎年憎んでいます。際限無く汗を流さなきゃいけないのとか、実に忌々しい。薄ら馬鹿だけが鬱無く愉しめて、無思索に浮かれて小踊り可能な季節だと、偏見を持ってます)が、どうやら今年もやっと終わってくれた様です。もっともっと、どんどん寒くなればいいんです。何枚も何枚も「乞食みたいな重ね着」をしなきゃ外出出来無い位の、静かな真冬が、早く来ればいい。風が痛くて冷たくて、静かに静かに寒ければ、落ち着いて落ち着いて悪い事が出来る。何故でしょう、寒いと悪い事がしたくなります。何しろ寒いから、冷たいから、穏やかな心持でちゃんと考えて、悪い事が出来るんですよ。失敗もしますよ。後悔もしますよ。けどね、それで冬が一層際立って切ないから、ジンワリと気持いいんです。空気の匂いも良くて・・・・本当、いい匂いですよね。この匂いの香水とか売ってりゃいいのにね。無いんですかね?俺は買わないけどね。つけないけどね、香水なんざ。香水臭い男なんざ、パンクスじゃないですよ。すかして飾って餌撒いて媚売って、それでも健気に強がって、本っ当気持悪い。それで硬派か?それで無頼か?それで反逆の徒のつもりか?どんなにトゲトゲでツンツンでピアスにスミだらけでファックだシットだほざいて舌出して中指立てたってね、そいつの側寄ってみてオーデコロンがプンプンしてたら、もう全部台無しですよ。スタンス?インチキですよ。ソバット?空振りですよ。そんな売国じみた蹴りや拳じゃ、田舎のド三流ホストの格闘趣味と何ら変わり無い。つええって?やべえって?マジいかちいって?でもパンクじゃないわな、その香水ボディも元ヤン自慢も。服装も音楽性ですらも、何十年も前の形式に前習えしてるだけじゃねえか。男前競ってるだけの「人間薄焼き煎餅」じゃねえか(ジャンキー化粧の彼女とペアで写真集発売?羽賀&アンナかっつうの)。モッシュもダイブもお祭りマーチ、良い子の運動会ですよ。元ヤン同窓会パーティですよ。そいつの全部がエセですよ。違うかよ?香水ボーイよ。その辺どう言い訳するよ?言い逃れ出来るならしてみろチャラ男ども。何がロンドンパンクだよ。流行りの香水で生活臭消して、外人ぶってモテたいだけだろ?嫌われたくねえんだろ?一般大衆に。無意味なドクロプリント取り入れたそこらのヌケミソギャルに。煙草と酒と汗と唾とゲロの「然るべきパンク臭」をそのまま垂れ流してたら、可愛い子ちゃん達みんな「アリエナ〜イ!」って逃げちゃうもんなぁ?夢に描いた理想のロックファミリー築けないもんなぁ?村八分にされるの防ぐ為に気取る訳だ?ファッションモデルなんだよな、まるでな。ましてやハードコア?聞いて呆れる。格好だけ。後は偉そうなポーズだけ(無闇矢鱈なヤンキー態度=パンクという大きな勘違い)。どうせ服飾専門学校上がりだろ?お前が内に秘めるハードなコア(核)は、「女千人斬り」っていうコアなのか?「何よりもまずモテたい」っていう思想か?そのハードコアは。馬鹿馬鹿しい。男の香水なんてもんはな、只ひたすらにみっともないだけだ。特に事パンクに於ては、最も矛盾した「許されざる行為」である。全く、色恋営業で飯食ってるジャニ系優男じゃあるまいし(当然だが、俺が日頃お付き合いしてる「本質追求パンク仲間」達の中に、香水野郎は見事に一人も居ない。何より誇らしい事実だ)。あ、女の子は別に構わないんですよ、香水。女の子なんですからね。むしろこだわって頂きたい。自分独自のエロ臭を放つ事に。いい女はいい匂い振り撒いて、地獄に堕ちたポンコツ野郎どもを、いつでも何処でも死ぬ程ドキドキさせて居て下さい。賢く強く、遊んで居て下さい(そして願わくば、その遊びに俺みたいな人間を巻き込んだりもして下さい)。その為の努力は惜しまないで下さい。中も外も匂いも、魅力的に悪魔的にお願いします(と、この様な事を真剣にドールの誌上インタビューで延々がなり立てた過去が自分にはあります)。
ところで、何かクッキーみたいな甘い匂いのやつ、最近流行ってんですか?街で擦れ違いの時とかライブハウスとかで、矢鱈と鼻をかすめるんですが。多くないですか?クッキー香水女。ああいうのをお菓子系って言うんですか?。や、別に良いんですけど。そのクッキー臭の柔肌に、俺がこのテカった髭面をうずめる事なんて、どうせこの先一度たりともありゃしないんだ。どうせビジュ系バンドのオリキなんでしょ?ヤラカシでしょ?ヤラカスんでしょ?あざとく片目隠した前下がりのギザギザヘア(後ろ髪も皆お揃いで細く伸ばす)の口ピアス君相手に。あのね、この際ハッキリ言うけどね、ゴスロリだの甘ロリだの、自分は一切擁護しないですからね。ああいう服着て日々アピールする女達の大多数は、中身の薄いクッダラナイ豚人間であるという現実を、自分は知ってるんです(第五回・七回・及び前回のコラムを再三に渡り読んで頂きたい)。実際にあのテの娘らと日頃親しいバンドマン数人に、話を伺ったんですよ。自分は彼らとは友達なので、躊躇無く疑問をぶつけてみたんです。すると彼らは口を揃えて、こう答えました。「彼女達に思想性?あの着こなしに精神性?無いと思いますよ、あの娘達にそういうのは。ビジュアル系バンドの彼氏と普通にヤリまくってる、そこらに居る普通の娘達ですよ」・・・・。自分は、自分の未知の人種に対して、やはり買い被りがあったんですね。正直、期待してたんですよ。ちょっぴり期待しながら、触れずに居た訳ですよ。だけど結局、殆んどイカサマなんですよ、あのジャンルは。「処女が高貴で尊い」だの「熊の縫いぐるみが友達」だの、あのフリフリ服こそが固く重い万年少女を誇示する「鎧」で、男性やその社会の不潔さみたいなものから己の美意識・信念思想を守り、そしてそれを貫き通す為に戦う「武装」である・・だの、そんなもの全部デタラメで、後付けのイメージに過ぎないんだろうよ。だとしたらあれだ?只のコスプレじゃないですか!そうなんでしょう?多分。ファッションパンク(最近巷では「NANAっ子」って呼ぶらしいですね。成程、イコールだ)がそうである様に、昨今の俗に言うロリータってのもまさしく、ファッションだけのものなんですね。勿論、皆が皆じゃないんだろうけど。兎に角!擁護はしたくないですよ。自分は「掘り下げた結果、パンクと程遠いもの・対極にあるもの」の全てに、強い嫌悪を拭えません。いつ頃からか、そういう男になってしまい、今更戻れはしないのです。「見てくれ」や世間の作った「インチキムード」には、もう騙されませんよ。世間などという「在って無いもの」にびびってたって、しょうがないんですから。
最後に一言。組織暴力幼稚園のライブ(ブッキング及び企画)に、今後一切ビジュ系ファンは来るな。リーダーの園長先生に失礼である。彼の声に、その表現に、しかと目を向け、耳を傾けよ。彼は俺の大切な友人であり、数少ない「怒れる同志」であり、彼のバンドや俺のバンドは、男女問わず、勘違いちゃん(自称.アングラフリークみたいな不思議ちゃん気取りども)からの金はビタ一文受取りたくない。我々にゃ必要無い。我々はいじけた振りもしなければ、嘘の呼び込みもしない。吐くだけだ。早く気付け。アンタらが普段聴いてるバンドもアンタらも、我々にとったら「敵」そのものなんだよ。
今週のおかず五品: SNEAKIN' AROUND/SUICIDE SPACE BLUE BAMBO/SUICIDE ZERO THE HERO/BLACK SABBATH DIGITAL BITCH/BLACK SABBATH 滅び得た者の伝説/頭脳警察
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