第四十一回 不潔な踏み絵

日々、面白い人達とだけ付き合うには、日々、つまらない事ばかりを繰り返し公言しなきゃならない。これは真実、本当の事である。これだけはどうかお客さん、信じてもらおう。理屈臭くなろうとも、呑み屋でくだまく「酔いどれ親父」調になろうとも、余裕のまるで無い宣教師のテラテラ光る額になってしまおうとも、小うるさい小姑じみてしまおうとも、大嫌いなタイプと大好きなタイプの「羅列」を、正論と陰謀論の展開を、ウジウジでもチマチマでもネチネチでも、己の内を「踏み絵」として並べ置かなければ、人も空気も変わらない。環境も状況もそのままだ。退屈ならば退屈なまま、不機嫌ならば不機嫌なまま、居心地悪けりゃ悪いままだ。それがつらいなら、息苦しいなら、「踏み絵」を置いてみませんか。そして「分かれてもらう」のだ。繰り返す。己の核は「踏み絵」になる。踏まれて踏まれて泥だらけ黴菌だらけ、ばっちいエンガチョズッタズタになっても、その威力・効果はいつまでもいつまでも有効である。「踏み絵」は見極める。選択させる?いや、選択するのだ。何を?目の前の人間を、である。その先の世界も、だ。だから差し出せ。脂汗をかきながら、示せ。後悔は必ず来る。何をしたって必ず悔やむ。しかし、否、だからこそ、ちゃんと吐こうじゃありませんか。「踏み絵がやる」という事は、「自分でやる」という事だ。自分自身の「心底の言動」で、そうやって相手も世界も選ぶべきなのだ。そして、自身も選ばれるべきなのである。全てが、自身の「内」のせいになるのだ。自身の「底」の結果になるのだ。つまり、選ばれない覚悟・黙殺される覚悟・メッタ撃ちされる覚悟を、要するのである。そしてここで言いたいのは、こっちは相変わらず「覚悟してやっている」という事。だからそっちも、入って来るなら(冷やかしついでに目を止めてみるだけだとしても)ハナから覚悟しておいて頂きたい。偉そうか?そんな事は無いだろう。人間vs人間の「始まり」ですよ?そういうものにはいつだって、両者に覚悟が居る筈。しなくてはならない筈だ。意を決する事無くして、心を立たせて身構えずして、他者に接近など出来るものか。軽い挨拶・軽い接吻なんて、いつもイカサマだ。いつもインスタントで、いつもナンセンスだ。

子供より年寄りの方が皆、テキトーな事ばかり言う。皆、信用ならない。そこそこ名のある中年ほど、使い古しでベタベタな何とでも言えそうなテキトーな過大解釈の「フンイキレビュー」で、そんなゴミみたいな「ご機嫌とり」で、地味に品良く「高み」を気取り、その名をひけらかしている。と言うか、その場をはぐらかしている。策士気取りの「便所」どもだ。薄皮の虚飾にばかり注目して見誤っておだて上げ、逆にパっと見の「ひ弱さ」なら嘲笑する。そこには田舎のヤンキーボウヤによく似た、「囚われ易さ」「騙され易さ」「自省の無さ」がある。ユーモアも解らなきゃ、誠実さにも欠ける。ちっとも正直じゃない。そういうオッサンにだけは、なりたくないのだ。近寄りたくないのだ。すがりたくないのだ。玩具にされたくないのだ。フェザータッチすら勘弁だ。だからハッキリと提示する。「俺の方が先に、アンタを嫌ってるから」と。「アンタら本当つまらない大人ですね」と。「天然至上のカッコつけですね」と。「俺にしてみりゃ異国・異界の人だから、俺の言葉で幾ら話しても伝わる訳無いし面白くもならんから、他を当たれエテ公」と。ハッキリ言おうか。怖いんだよ。イカサマ自体が怖いんじゃなくて、平気な顔してイカサマやって、ニコニコサバサバぬけぬけと、いけしゃあしゃあとダラダラ生きてる「処世術の使い手」達が、怖いのだ。全く、ゾクゾクする「うそ寒さ」だ。糞つまらない笑い。糞つまらない誤魔化し。それに対する怒りだ。ゆえに、常に在る怒りだ。呪いだ。復讐だ。俺にも日本にも、復讐の資格と権利がある。核爆弾を持っていいのも使っていいのも、被爆経験のある国(いじめられっ子)だけだ。持ってもそうは使わないだろう。恐ろしさを知ってるからな。身に染みてるからな。けれど持ってりゃ、決してなめられない。俺はなめられたくない。俺はこれからもこうして「踏み絵」を並べる事で、「踏み絵」を唄い鳴らす事で、自身の「核」を示し、怨敵から自身を守る。図には乗らずに、欲張らずに、狂わず壊れず、己の「らしさ」を保つ。侵略・占領・洗脳を、拒み続けてやる。

まーた話が飛んだか。や、(今回こそ)そうでも無いだろう。最後に、折角のこういう場を最大限利用して「大々的宣伝」をする。来週から続け様に三本、実に久方振りに中学生棺桶のライブがある。きむすめ葉蔵は今年からしばらく(飽きたら即撤回するが)、大して弾けないギターを肩から下げずに、気を引き締めて唄だけに専念する。結局の所、自分の最大の武器は「唄そのもの」ではないかと思うのだ。要するに自分は、唄うのが一番好きなのである(くどい様だが飽きたら即撤回)。ベスト盤(ライブの音と映像二枚組)も出来上がりつつある。ジャケットは「あんはっぴいえんど 女です」仕様である(ついさっき決まったが、出来は林さん次第)。品物や実物の我々に興味があるなら是非、会場まで足を運んで頂きたい。俺はこのドゥームパンクバンドに、生活と(暇潰しという名の)余生をかけています。生真面目に、ふざけています。本当です。

今週のおかず五品:
305/INU
メリーゴーラウンド/INU
THE MAJORITY/JURASSIC JADE
GO TO THE DOGS/JURASSIC JADE
いやな予感/遠藤ミチロウ

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