第七十回 男女同嫌悪

何度でも言う。
俺は、いわゆる「酔っ払い」が嫌いである。なめているからである。なめられてたまるか、という思いである。「酔っ払い」のする事・言う事・その「周りに甘えきった振る舞い」に、いちいちいちいち腹を立てて不機嫌になり、「おかしいじゃないか!それは!お前!!」と責める、心の狭い男。それが俺だ。

男は勿論だが、むしろ男よりも、女の酔っ払いのその「みっともなさ」「みじめさ」ったらない。悪いけど全然そそらない。たちが悪い。その種の甘えは勘弁だ。迷惑である。(自分でしっかり舵をとって自分の力でしっかり立っていて簡単に相手に把握させない様な「余裕」を含んでニヤニヤする「童顔八重歯レディ」が、俺の好みだ)
しかし広く大きな心で、笑って許せと人は言うのだ。それが「大人」だ怒りなさんな、と。あえて抵抗しないのがいいのよ、と。「まあまあ」と両手を抑え、「なあなあ」の上っ面関係を目指し、「のほほん」を気取るその態度に、俺が思うのは只この一言、「きもちわるーい」である。寛容?諦念?何言ってやがる、もめるのが面倒臭いだけだろ?要するに只の「怠惰」じゃねえか。嫌われたくなくて正当なる抗議もせず、虚無に任せて幾つもの「?」に目をつぶる。「どうでもいい」ってか?本当に、本当に、「どうでもいい」のか?否!よかない。ちっともよかない。どうでもいい事など、一つも無い。ある訳無い。世捨て人じゃあるまいし。ヒッピーじゃあるまいし。どうでもいい筈無いだろ?ちゃんと生きようとしてる、お前らが。(少なくとも俺は、「どうでもよくない」からこそ自分で稼ぎ、自分でバンドをやっているのだ)

攻撃対象がずれてしまった様なので、戻そう。今回挙げる俺の「敵」は他でもない、「ベロベロに酔って人に煩わしい思いをさせるガキンチョども」である。
酒は大人の呑み物なのである。愉しくオシャベリする為だけのものだ(陰惨な酒呑みも俺は苦手だ)。酔って周りの人間に迷惑をかける(つまりフォローせざるを得ない周りのツレへの依存。つまり「赤ん坊的甘え」である)のは、ガキである。ガキをしつけるのは大人の役割である。野放しはいけない。そのブザマな「痴」を自覚させ理解させて矯正させるか、その場から追い出してしまえばいい。はっきり言うぞ。ガキは酒呑むな。「かまって欲しい」とシラフで言え。「さみしいんです」と頭を下げろ。いい年して、しっかり自分の足で歩け。一人でちゃんと、家まで帰れ。「酒のせい」だなんて、酒に対する過大評価だ。責任転嫁だ。「酒のせい」じゃないですよ「お前のせい」ですよ。駄目なお前が全ての原因だ。

※ここで一つ、前回の訂正をさせて下さい(今回の主題にもちゃんと繋がってますので)。
前回、「うちの愚弟が女と小便の飲ませ合いをしている」というスリリングなエピソードを紹介しました(他人の「夜の営み」をアレコレ空想してほくそ笑む悪趣味なエロ読者限定で好評だった様です)が、それについて弟本人から「事実と違うよ!人の話ちゃんと聞いてんの?」と直接クレームが入り、改めて「正確なシチュエーション」を知りました。
それによると、彼(中学生棺桶ギター:広末ながさく)がラブホの風呂場にて全裸で気分良くビールを呑んでいる所に同じく全裸でしたたか酔っ払った太めの女(交際相手:オバケのQ太郎の妹似のOL)が乱入、一体どんな酔い方なんだか彼女がおもむろに小便をかけて来た(!!!)ので彼もそれに応じて口を開けてあげた(!!!!)と。で、じゃあ今度は俺も〜的なノリで彼も笑顔で立ち小便を返したと。いわく「只それだけの話だよ」(?)と。「ゴクゴクゴックン相互飲尿」だなんて、そんな大それたもんじゃないんだと。
・・・・・・・・・ウーン・・・つ、つまり!つまりだな、改めて判明した事は、うちの弟は高円寺の某バーの酒乱マスターやハッパ愛好のラブ&ピース主義客には猛然と抗議して憤る感覚を持ってるくせに、同じ「薄ら馬鹿の酔っ払い」でもそれがムチムチぽっちゃりなナオンならば、例え排泄物をひっかけられても笑顔で応じる・・・・・・と(兄として、と言うかノーマルな男として思うのは、そこは激怒して蹴り飛ばすか或いは百年の恋も一気にさめてそれ以降その女の事を知的障害者を憐れむ様な目でしか見れなくなる・・・そんな転換期に値する場面じゃねえのか?と。だって想像して下さいよ!読者の皆さん!酔っ払った全裸の女が小便かけに来るんだぜ?ソレ愛らしいか?舞台上や宴の場なら面白いけど二人っきりのプライベートでだぞ?プラスの感情芽生えるか?その後そいつとセックスなんか出来るか?エロい接吻かませるか?無理だろ!ドン引きして然るべき場面だろソレは)。変態性欲者ではないにしろ彼は、周囲の想像通りと言うよりもむしろその想像を遥かに超越した「超・情欲イエスマン」である事にもう間違いは無い!と。
街を夜歩いてると、路上でのぼせたカップルがベロチュー抱擁してたりするのを見掛ける時あるじゃないすか?弟と一緒に歩いててそういうバカップル発見すると俺は弟に「ああいうのおねだりされたら応じるの?やっぱ」って茶化して聞いてみるんですよ。そしたら弟は「する訳ないじゃん」って呆れ声でちょっとムスッとするんだけど・・・説得力ねえっつーの!!アンタ三年も四年もあんな酔っ払い女を「良し」として許容・擁護・捕食し続けてんだから!どこをどう信用すりゃいいのか?俺の弟のくせに言動に一貫性無し!肉のえこひいき過剰!チャラ甘い!!
けなげさを執拗にアピってくるウルウルおめめと低レベルな恋愛観を主張するプルルン唇を、論破して黙らせ泣かせ絶縁するよりも優しく包み込んで塞ぐ男。同じくうちのメンバーである志村いわく、「彼は中学生棺桶の良心担当だからねー」。モテないから身軽に気軽に斬り歩けないのならば、モテてくれ弟よ。モテる男になってみろ。もっといい女が寄ってくる男に、なって下さい。兄が嫉妬にかられる様な女を、一度でいいから連れてくれ。中学生棺桶全体の「色気」向上の為にも。勿論、お前自身の「有意義な余生」の為にも。

余談が過ぎましたね。それでは最後にあと少しだけ、「酔っ払い」と同じ位の、男女一切問わない「無差別(えこひいきなし!)な嫌悪」を挙げておきます。
●「オッパイ好きよりオシリ好きの方が通(つう)で大人」みたいな風潮(そういうのはびこってませんか?確実に)
●「芝居かじってる劇団員よりロックにかぶれてるバンドマンの方が幼稚」みたいな眼差し(俺はそういうの敏感に察知するからな)
が、大っ嫌いですね。冗談ぬきで、まるで納得いきません。あと、
●「アイドルより女子アナの方が女として人間として上」だと本気でそう思ってる、世のいわゆる「女子アナ好き男性」
は、凄く凄く凄く頭が悪い駄目人間(そりゃアンタ一生モテねえよ)だと思います。ちなみに俺は、女子アナとやらにお熱になった事が生まれてまだ一度もありません。
以上!

今週のおかず三品:
THE MOSQUITO/(ジムが死んだ後の三人編成の)DOORS
死んでもいい/沢田研二(←うちの弟がこの曲の心境まで追い詰められたりしませんように・・・)
君よ涙の河を渡るか跨げ/拾参病棟

   

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