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第八十回 おせっかいベトベト
もうすぐまた、中学生棺桶主催の企画があります。場所もまた、池袋の手刀というお店です。きっと愉しいと思います。呑みに来て下さい。 今回は、ちょっくら異質な試みもあるので、折角なので出演者の皆様を全て、出演順に、ここで紹介します。
最初に現れるのは、冷凍ムチオ文庫くんです。 思慮深い「いい男」であり、胸がキュンとする程愛すべき人間・シンガーソングライターで、はっきり言って個人的に物凄く(好きな)タイプです。自分一人で構成・演奏・録音してきた曲を流しながら、それに合わせて派手なドラムをゼィゼィハァハァ言いながら叩き、と同時に一生懸命声を張って唄います。その楽曲の歌詞と打ち込みの音色からは、彼の人間自体に染み付いた「女の子臭さ」と日々誠実にいちいちチマチマ悩み考えている「彼だけの学問」が、色濃く感じられます。舞台上で一切無駄が無く、美しく(ちなみに、デイヴグロールのハグキを引っ込めて馬面じゃなくして若くして女の子っぽさを足して病弱な感じの男前にした……そんなルックスです)、余計な逃げもしなけりゃ何の誤魔化しも、彼はしません。(ドラムテクニックがあるだけに)変則的だけどちゃんとせつなさもある曲を、自分だけの歌を、努力して努力して披露します。曲のキャッチーさゆえ、一人バンドでもちっとも退屈しません。 前回出てくれた時(計画的失恋中編)の演奏が凄く良かったので、その「等身大っぷり」に俺は冗談抜きで目がウルウルしたので、より多くの人の前に出てもらいたくて、今回また誘いました。けれど本人が「余裕持って準備して挑みたい」と前回と同じ要求を提示してきたので、前回と同じでまた一番手なのです。 観ないと、聴かないと、絶対に損です。是非、間に合う様にお越し下さい。 (これ以上の説明は彼にプレッシャーを与えかねないので、紹介はこの位でよします。ムッチー、マイペースで!君も、そのままで大丈夫だから)
二番手は、アルバート・フィッシュと紅茶。二十歳そこそこの二人組。ムチオ君同様、前回(計画的失恋前編)が予想を上回るかっこ良さだったので、再び企画への協力をお願いしました。 時代錯誤な不気味に派手なジャケットを羽織った、小太りでモジャモジャ頭のボーカルが、にやにや笑います。マークボランもこの位気持ち悪ければ、俺はT-REXが好きになれただろう(俺はああいう「普通の男前」が嫌いです。だからWHOのボーカルとかも凄く嫌です)。 「気持ち悪がられるのは得意です」と言うボーカルの市村君が持つのは、ギターではなくベース。いい顔で、いい音で遊びます。これもムチオ君と同じなんですが、頭の悪いチャラチャラロックキッズには作れない曲を演ります。ノリノリになれますが、やっぱり気味悪いです。凄く好きです。こういう編成(楽器はギターとドラムのみ!とか)のガレージパンク的「掻き鳴らしバンド」は数多いですが、俺が知ってる中では一番かっこいいです(関西ゼロ世代のお揃いマッシュルーム連中に比べたら数倍良い)。市村君は「掻き鳴らし」で終わらないし(割と細かいリフも聴かせるタイプだし)、ドラムと合わせた「浮き沈み」もあります。素敵です。
で、理由あって次が我々中学生棺桶です。新曲「離婚倶楽部」唄います。既婚者の方には縁起がよろしくありませんが、今まで同様に「暗くてもキャッチー」だと思います。聴いて下さい。
その次は、ブランというバンドです。結構昔から知ってますが、なかなか都合がつかず対バンは叶いませんでした。今回は俺が最初からブラン側に合わせて予定組んだので、やっと一緒にやれます。聞く所によると普段対バン相手に恵まれないらしいので、「ならば是非!棺桶企画で愉しんで帰ってってちょうだい。うちの企画は面子は当然、お客さんにすら、薄ら馬鹿(脳みそマッチョのガキ)はいませんから」というのが、俺の気持ちです。 いぬん堂からの強いラブコールを受けてCDを出してるバンドの中では、(ミヤマGt.もそうですが)「懐古主義路線ではない」という点で異端だと思います。「20年前30年前の空気・質感・ギミックの焼き直し再現ばかりをありがたがる、枯れた中年の群れ」を対象にしたバンドでは、ないと思います。我々中学生棺桶の支持者にも勿論、そんなに年いってない人にこそ聴いて欲しい…沈んだりモヤモヤした気持ちになったり…そういう力がある曲を演るバンドです。れっきとした大人である三人が三人とも落ち着いた装い、ゆえの「地味さ」も印象にありますが、ボーカルはライブで「やっちまうぞこの野郎!!」みたいなものをちゃんと出してます。俺はそれを感じ取っています。 この機会に、どうぞ皆さんユラユラしてみて下さい。
で、最後。バトルフィーバーKimusume。誰だよ?俺だよ。掛け持ちだよ(ここから先の文章は笑ってくれるだけで一向に構わないです)。 この「Kimusume」というのは勿論、きむすめ葉蔵の「きむすめ」であり、つまりは俺の事である。今回俺が掛け持ちでボーカルを務める、この威勢のいい看板を持つカバーバンド……なのですが、初ライブ当日をもって、このバンド名から「BIG
JOKE」に改名する事にします。そもそも結成前夜に俺が「バトルフィーバーJのあの泣きのギターが炸裂するエンディング曲を、ライブハウスのデカい音でこの面子で演奏し、俺が大声で唄う事で、大勢に名曲っぷりを知らしめたい!」と言い出した事から、この図々しいバンド名になった訳で(その他の候補には「女ぎつねon
the Kimusume」「泣いたままでlisten to
kimusume」「奇娘地帯」等、他にも多数あった)、よくよく考えたら、と言うかどう考えても、しっくりくるのは「BIG
JOKE」なのである。含みがあるだけでなく響きもいい。それ以前にメンバー全員の人格にふさわしい、この言葉は我々五人の人間の「唯一の共通要素」なのである。 我々は何の躊躇も無く堂々と、何処の誰が聴いてもキラーチューンと感じられる「超・超・名曲」しかカバーしない(鍵盤やサックス等のパートを全てギターに変換する訳だし俺がこんな声で唄うんだから、その時点で「コピー」ではなく「カバー」である)、ギラギラしたスーツ姿の悪戯中年のバンドである。元々は「HOTSTYLE不動産」という名前で去年一度だけライブをしてみせた、「アイドル性の強いドラムボーカルのカバーバンド」が前身であり、メンバーも一人として代わっていない。(覆面バンドにする気は更々無いので、かと言って舞台上でメンバー紹介なんぞに費やす時間も無い…そんな時間あったら曲演りたい…し、今から駆け足に且つ正確に、無許可で、けれど悪意は一切込めずに、ジョークメイトの皆さんを紹介します) 現在、ぐしゃ人間・イレイサーズ・ブルース新聞にてドラムを、「過去に自分をメタメタにしてくれた女王様への未練をタラタラ引きずりながら」茶目っ気混じりに叩いている…その正常な性癖とは裏腹にアーナルデ・シメツケネッガー達の肉欲にもさりげなく火をつけてしまう…「テディベア体型」の持ち主!後藤不動産(愛称:不動さん)。 女性蔑視どころか「自分と自分の機材以外全てに冷酷」で個人主義者な微青年超絶ベーシストであり、「葉蔵以上にカラオケ好きで葉蔵以上に酔っ払い嫌いで葉蔵以上に気難しい面長」「臍曲げたら即!帰ります」でおなじみの、元ハニカム・山内氏。 池袋ペンタのご指名No.1の働き者として持ち前のフェイクスマイルでバンドマン心を掌握する、哀愁の毒舌毒汗ギターヒーロー!肛門に手厳しい「激辛(しかし激旨)タイカレー」作りの名手、そして敬語の使い手でもある、立派なジャパメタ卒業生・後藤さん(通称:Take)。 公私共に一貫したミステリアスムーンとして、東京池袋Chopドーム内でも謎めいた勤務態度&高田純次まがいの「適当な言い草」&金のかかったコスチュームで「影の支配人」スメルをプンプンさせながら、リアルクローズ且つ度を超えたよこしまさ(しかし憎めない腹黒さ)でkurohuku系バンド等の何足ものワラジを「超・悪ふざけ感覚」で履きこなす、本質的極悪人!親から貰った体を無邪気な発想の刺青で傷つけまくる(NANAの「蓮」や愛・地球博のモリゾーが綺麗に入っている)THE・ばちあたりGUYとして、ギョーカイ用語を見境無く駆使する「ねるとん系不良中年」として、笑わせて笑わせて困らせて笑う、迷惑に深刻にユーモラスに悪名高い(しかもタニマチにバックアップまでされている)やくざでおナルなミートピアプリンス!ゴリマチ氏。 そして、中学生棺桶の様なバンドのリーダー・代表・看板むすめであるにも関わらず、色男的(ワンナイトジゴロ的)なもの……はっきり言って超・時代遅れである都会的(アーバン)なるもの……つまり「浴びれる程マティーニ」的な「バブルそのもの」「トレンディーという死語そのもの」……に矢鱈と憧れている事までもを決して隠さない「露悪趣味の唄い手」………俺である。 この五人組が互いの(光戦隊マスクマンばりの)オーラパワーに引き寄せられ、面白半分に手を組み、今回のバンドで披露するのは勿論、何度も言うが昭和末期の名曲・悩ましい程にロックしてる昭和特撮エンディング曲・しかも、世の表層的昭和ファン(及び、結局は腐女子みたいなサブカルヤリマンとイチャイチャしたいだけに決まってるロフトプラスワン系サブカルおたく中年ども)が間違ってもこの現代では演らないであろう、今の時代に決してシンクロもフィットもしない「カクテル臭い名曲」(余裕でハウスマヌカンの一人や二人口説き落とせる位お洒落な艶もロック然とした棘もあると俺は本気で思っている)、の数々である。
さあ、紹介は以上だ。 これは俺の企画なので、俺は誰よりも俺自身に延々プレッシャーを、今ここでかけまくった事になる。これでもう逃げられない。チョンボや退屈は、これでもう許されない。俺は、皆を騙してはいけないのだ。 さあ、どうなる?当日。是非、見届けて下さい。「女の子と悪い大人のユーモア」を。
今週のおかず五品: そのままの君でいて/仁藤優子 怪魚と少女/J・A・シーザー 魅魔コンクリ/断絶間 夜、虫が巨大化/断絶間 (↑新アルバム(編集注:エレクトレコードのサイトにて通販が可能です)は、沼袋〜中野〜高円寺を雨の中自転車で疾走しながら通しで聴いたら驚く程ピッタリでした。尺も丁度、片道で六曲終わりました。「ついてない自転車乗り」に優しい「陰気・散々頭パンク」盤。必聴!) 流星ラム(ながせらむ:AV女優)の髪がボブカットの頃のビデオ/昔ダビングしたやつなのでタイトル不明 (↑しかしやっぱ凄い顔だぜこのお姉さん。前回の「忘れられないもの」の所に挙げ忘れた自分がふがいない。今回のコラム後半部分は、ずーっとこのビデオのラムさんの凶悪な笑顔を観ながら打ち込みました。あ、声もいいよね…) ↑ページのトップに戻る↑
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