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第八十五回 全て「感覚」の話なのだから「論破」など他人如きが一生無理だバーカ
今回もごくごく個人的な「好き嫌い」で、人様の群れに異を唱えます。発します。「俺は違うぞ!」というイガイガ声です。論戦好きの酔っ払いは、こんな俺を砕こうとするでしょう。潰したくてしょうがないでしょう。けれど、相手を負かして悦に入りたい(実年齢を超えている筈の自分の能力を確かめたい・実感したい)というのが目的の浅ましいそいつと違って俺は、「人はそうだが俺はこうなんだ。俺はこんなもんなんだ」を娯楽さながらに提示・紹介して様子を見てみたいだけなので、何を言われて何処を責められようと、砕けも潰れも従いもしないのです(そんな予定がハナからない。論戦を必要とせず眼中にもないから)。残念でした、曲げたかった?ごめんね。曲がらないよ?俺は。お前じゃ、そんなの無理だよ? そして、そんな「自己紹介に忠実な雄叫び」の中で、そりゃ勿論、ちょこざいな漢字を間違えたりもするし、似た様なカタカナ英語の使い方すらしくじったりもするでしょう。そしたらどうぞ、笑ってくれて結構ですよ。軽い気持ちでクスクスとね。 けれども問題は、そんな箇所ではないんだからな???
これも感覚で話す。はっきり言って、そちらに確実に伝わる筈だという様な自信は(今まで以上に)ない。 手を繋いで歩いてるカップルが哀れだ、という話。まさにかつてのあのチャーミーグリーンのCMだ、「男と女!!」たるイヤラシサが皆無でむず痒くなる程に平和的だ、微笑ましい「ちびっ子兄妹」の様だ、ドリカムリスナーのノリだ、老若男女に向けて健康的でハートウォームな共有が許されてトゲがないという意味でメロコア(90年代パンク)的だ、特に彼氏の方が無駄に優しそうで手ぬるそうで料理とか小動物じみた彼女だけの為にしょっちゅう作ってそうで…気持ち悪い、兎にも角にもほのぼので健全過ぎる、悪い事しまくってる筈の恋人同士は全組がそうあるべきな「いけない関係」「うしろ指さされ組」って感じが一切しなくて「二人三脚で退屈に老いてゆく結婚前提純粋まっすぐオーガニックカップル」臭くて…軽蔑を禁じ得ない、うしろめたい事沢山してるに違いないのに暖かく朗らかで偽善的なオーラを薄甘くニコニコ放っていて嫌だ、ピースボートのポスター貼りに来る奴や実際の乗組員の様なブザマさだ、昔から本当にダサく見えて仕方ない・・・・・・という話を、しようかなーと。 手を繋いでる、只それだけで、どんなぺっぴんさんを連れていようが、俺はちっともうらやましくないのである。一人の男として、全く憧れる「画」ではない。ラブラブとやらを示す笑顔にてルンルンと、両者が手を差し出しニギニギ握り合う(※一方的に女に腕を組まれて好きにさせつつ男は男で堂々と何食わぬ顔でいつも通りの両手ポッケ突っ込みで歩く…のとは全く違い、両者がラブ&ピースフルにアットホームに歩み寄らないと成立しない姿である)、エロい男とエロい女のネチャっとした秘密(実際は秘密でも何でもないのだが秘密「ぶる」事によって互いがジトジト盛り上がるのは紛れもなく事実だ)のニオイとは対極にある、「円満健康家族」の如き、ほのぼのぽっかぽか共同作業。「ザ・保護者同伴」みたいな雰囲気すら漂ってるじゃないか。誰にも咎められそうにない安全で安心な二人の…ハイキングか?うらやましくない!そんなの「男と女」じゃない! 一言で片付けようか?本当かっこ悪いんだよ!手繋いじゃってる男が!どんなトンガリファッションしてても駄目!無駄!男なら、もう「画的に」ってだけでナシ!絶対駄目!俺はしないぞ!
……あ、腕組まれるのは結構好きなんですよ俺ゲラゲラゲラゲラゲラ! そんなに仲良くもないよく知らない相手から急に「腕組んでいいですか?」と言われた時の(もしくは茶店出たらばスルッと無言で自然に絡めてきやがった時の)、あの拒否の出来なさと「やるなぁ…この女」という感じ。好きだ。腕を絡めて来られようが、俺は俺のまま(前述の通り両手ポッケ突っ込みの、いつも一人で歩く時の姿のまま)でいられるのである。男は男でいられるのである。 しかーし!手を繋ぎに片手を差し出した瞬間、駄目である。一気に情けなくなる。俺は俺と手を繋ごうとしてきたドリカム女全て、その場で拒絶・振り払ってきた(誇張ゼロである)。そういうのは皆、今思い出してもウッスラパーだった(打ち上げの席で俺の隣キープして机の下で手握ってきた無差別デレデレ馬鹿も含め、断固拒否である)。 逆に、俺がそそられる「やり手」(もしくはセンスの良い女の子)は一貫して「腕組ませて」派であった。俺は体勢一つ変えずに、「どうぞ」である。あくまで雰囲気の問題ではあるが画的にも、手繋ぎよりも百倍ダークだと思うのだが、どうか(更に二人が鼠色のトレンチコートの襟を立てていたらより一層不倫臭くて「画」になりはしないか)?手繋ぎよりも断然「男と女!」「いけない関係!!」「うしろ指さされ組!!」「禁じられた恋!!」つまり「二人は超シーク!!!(超シークレットの略)」って感じがしないだろうか? 暗い目をした女に片腕にしがみつかれ、それでも堂々とトボトボ歩く器の広い(手繋ぎは拒否するのだから狭いのかも知れないが…)男も、やはり目は暗いのである。酔っ払いたいならの話だとしても、断然こっちだろう。仲良くお手々差し出し合ってニギニギ遠足歩きするよりも。そうだろう?そうだろうよ。
男と女の、暗い恋。秘密の、やりとり(しつこく付け加えるが大した秘密ではない)。それはおそらく、「悪い事」である。うしろめたく、やれ。いやらしく、あれ。と、俺は思うのであった。
今週のおかず三品: 偽りの家族/じゃぷちんなーき SOUL
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