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第九十八回 一言で 済むじゃねえかと 野暮に野次られ (字余り)
中学生棺桶の新しいCDが出ます。曲・音・ジャケット・おまけ(初回特典)等含め全ての制作作業が、少数精鋭の協力者達に支えられながら、やっとこさ、最後の最後まで終わりました。後は、十月十日の発売日を待つばかりです。
以前からずっと、「同じ質感の音源を二度と作りたくない」と思い続けているので、今回もまたその気持ちを念頭に、アレコレしました。 まず録音機材ですが、前回使用したものよりも、性能的に何ランクも落としてみました。友人がたった百円で購入した(言うまでもないが送料の方が高い)6トラックのカセットMTRを試しに導入、結局そのまま最後まで使い、「ええじゃないかええじゃないか」と録り終えてしまいました。 加えて、使用機材の「数」自体も減らしました。ライブ同様、リッケンバッカーにはBOSSのブルースドライバーのみ。SGには改良ブルースドライバー、ボーカルが(ギタリストに何の断りも無く)踏んだり押したりつついたりする用のワウ、それをジャズコーラスのアンプに突き刺して音を出す。そのリフを一本のマイクで拾う。それだけです(ライブ同様、マーシャルアンプを僅かなロウをプラスする為の補助役としてだけ使用。あくまでメインはジャズコ。個人的にマーシャルの「誰が弾いてもこれぞマーシャル的!」って音が好みではない。ライブでは隣に並べているが、録音の際は、ジャズコの方を向いたマイクを後ろから挟む形で配置した)。 リーダーでもあるボーカルは今回のアルバムで初めて、親愛なる某大先輩の忠告も無視して、一切ギターを弾いていません。ここ何年かのライブ演奏そのままに、唄う事に専念してみました(とは言えドラムセット向かって左のシンバルとタムはドラムスに予告一つせずにその場の思い付きでノリ任せ力任せに叩くし、ワウも私物化である。この点でもライブ・レコーディング・リハーサルどれも全く変わりない。※ついでにここらで言ってしまうが、ワウをギタリストが両手と同時進行でセカセカ自ら踏んでる様じゃまだまだだと俺は思う。抑揚凄まじきワウの押し引きによる不気味で表情豊かな「お喋り音」を本当に追求・最重視するならば、本人じゃなくて隣にいる「手ぶらの人間」に踏ませたり手で直にグイグイさせた方がいいに決まってる。特に「節を全く無視してずらしまくるワウ連打」は地に足着いたリフ弾きながらではまず無理だ。だからギター担当のバンドマンは、皆が皆そうする様に先人さんの物真似でかっこつけて一人でこなそうとしてないで、ボーカルに好きに踏ませてもっと面白い音出してみたらどうだね?なーんて)。つまりギターは一本(部分的にフレーズをかぶせたりもしてはいるが全十曲の内ほんの数曲の一部分でしかない)。ゆえに今までより音数が少ない。よって、棺桶音源史上最も「ベースが前にでしゃばって聴こえて来る盤」になった為、これにてようやく初めて、「どれかに偏る事も無いまま尚且つ自分らにもちゃんと合っている盤」ってのを、作れた気になっています。 誰にケチをつけられるより先に言っておきますが、相も変わらず、大して金をかけていないのがバレバレの「インディー然とした素朴な音質」です。まるでラジカセデッキでテープを聴いてる様な「サー…」みたいなノイズがどの曲の後ろにも常にあるという、「貧乏臭い臨場感」。 だ、けれども決して、「音は悪けりゃ悪い程良いぜ!」というファッションパンク的あざとさ(そういうのも立派なファッションパンクだ)・作られた粗悪さ・あらかじめ狡猾に仕組まれた「過剰な荒れ具合い」では無く、決してわざとらしくはない「真に生々しい仕上がり」に、演奏や歌唱も含めて、なっていると思います。(唄に関して言えば、「二度と同じ声は出ない」という「その場限りの出たとこ勝負感」「味」を最重視して、余程の音程ズレや歌詞ミス以外では録り直しはしていない。今回初めて女性コーラスを外部から導入したが、CDジャケや告知ビラで毎度毎度八重歯を誇示して笑う我がバンドのシンボルマーク「のぞみちゃん」の雰囲気・声質に近いもの…つまりは「年齢不詳感」「可愛いけどロリじゃない」「エロいけど読めない」「愉しみ方が擬似じゃない」みたいなものを彼女に感じて協力を依頼→そのイメージで希望・指示した為、やはり音程うんぬん抜きの「二度と同じ声は出せないんだからやり直しはもったいない」的な一発勝負感覚で吹き込んでもらった)。 更に、昨今の「とにかく音がデカけりゃロックだ。ヘヴィだ。音がデカくて割れてるってだけで不良の音楽だ」などという実に体育会系で単細胞極まる「爆音勝負マスタリング」の風潮(薄ら馬鹿どもがもてはやすから商売にすらなっているじゃないか!)によって、ベース本来の音が著しく弱い・殆んど出ていない(全体音圧を上げたいが為に結果としてコンプかけ過ぎでベースの低音が潰れている)…そんなMTVロック・トレンドメタル・エセガレージ盤、そういう同調文化の流れに、真っ向から逆らった音作りで、我々なりに仕上げてあります。つまり、低音が結構強く出ていて(ちなみに本作では音のヌケ向上の為に各パートをバラバラに左右に振ったりもしているので、スピーカーは左右まともに音が出るもので聴かないとおかしな事になります)、且つ「卓いじり過剰なあざといビリビリ感」も無く、割と聴き易くまとまっています。その筈です。 念の為に断言しておきますが、それでも決して「迫力に欠けてる」って事ァないぞ。俺が本気で唄ってるんだし、俺が本気で作った詞と曲だし、録音を引き受けてくれた技術者のSETESTARSEPT葛葉ちゃんは、俺の口やかましい要望に可能な限りの技術(柔軟なアイディア)と誠実なる根気と凄まじい精神力で最後まで付き合い、ろくに寝ないで応えてくれたのだから。 かっこいいアルバムだ。身の丈に合っていて良いし、楽曲自体が強くて良い。今までで一番だ。昔のなんか(具体的に言えばSETESTARとのスプリット盤より前の音源は)もう一切聴かなくていい。アレもアレもアレもアレも、少なくとも俺自身はもう二度と聴きたくない。誰にも聴いて欲しくない。当時のベースがチンクシャだからという単純な理由(過去のコラム参照)だけではなく、あらゆる点で全く聴く気にならない。実際聴かない(とんと聴いてない)し、今後もあらためて聴く事は最早無いだろう。
ちなみに今回の初回特典だが、この「オシャベリコラム」読者だけに大サービスで説明しよう。 タワーレコードで買うと、今年前半のあちらこちらでのライブ映像が上手に編集されて寄せ集めになった10分強のDVD-Rが、もれなく付いて来ます。付いて来なかった場合は躊躇なく店員に文句を言え。その場で執拗に問い詰めろ。もしくは俺に即刻告げ口せよ。「神頼みの似非不良に抗う」の時も「むすめ戦争中」の時もタワレコ店員は何らかのズボラをかまし、クレームは俺の元にも届いているので、ちゃんと知っている。はっきり分かっている(前科:発売日当日なのに特典を出さない・客に渡さない・いわく「スイマセ〜ン、倉庫の隅にありましたぁ」・まだある筈なのに「特典の在庫は切れましたので配布は終了しました」などと大々的にアナウンス・等)。その度にレーベルから向こうに強く注意してもらってはいるが、俺は未だに不信が拭えない(だって二度ともだぞ!?わざとなのか?嫌うのは一向に構わないが仕事はきっちりしてくれよ。大して売れない商品を提供している我々バンド側に失礼なのはこの際目をつぶるが、我々の数少ない貴重なお客さんには絶対に迷惑かけないで欲しい。可哀想な事しないでくれ。そこらのチャラバンドのファンのジャリどもやゴミみたいな低脳バンギャの群れとは「質」が違うんだからな。偏見止まりでみっともない嫉妬や黙殺をする前に、想像力貧困で耳も肥えてない己を恥じろ!) 話を戻そう。ディスクユニオンで買うと、ある日のライブが丸々一本全くの未編集で収録された30分強のDVD-Rが、もれなく付いて来ます。更にユニオン中野店に限り、そのDVD-Rに加えてピンバッヂも貰えます。知っての通り我が中学生棺桶は、中野びいき(高円寺びいきでもある)のロックバンドであります。それゆえの特別扱いです。 そして当然我々は、実際に何度もライブを観に来る人間を、最もひいきします。そういう支持者こそが、極めて正常で本当のファンだと思っています。なので、ライブの物販席にて我々から直接アルバムを買おうとする人には、また別の特典ディスクを付けようと思います。これは特別且つ過剰な特典(※CD-Rです)なので詳しくは明かせませんが、欲しい方は遠方からでも是非!親戚が死んだ事にして仕事を休んででも是非、ライブへお越し下さい(発売日以降から手売り開始します)。 我々は、我々の「誠実で賢明な支持者」の方々に、容姿年齢性別性癖問わず心から感謝すると共に、決して「気取りくさった嘘の態度」は取らない(そういうマッチョ主義対応をしない)という事を、ここであらためて表明します。どうかびびらずに、そして、偏見止まりで敬遠せずに、その目と耳で確認しに「潜入」へと、実行に移して頂けたら幸いです。
以上、中学生棺桶バンマス葉蔵本人による、「新作を聴いてみてくれ」のたった一言を、殊更にくどくどさせた「長い文章」でした。
週のおかず三品: THE
GNOME/ANTONIUS REX(←この曲何かCMの後ろで流れてそうじゃないですか?そして何かタツノコプロっぽくないですか?) STAINY
HEAVY NEEDLES/STAFF CARPENBORG AND THE ELECTRIC CORONA EXPOSURE/ROBERT FRIPP ↑ページのトップに戻る↑
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